Starlink計画の衛星画像が公開
先日、SpaceXが5月15日に同社のインターネット衛星コンステレーション計画「Starlink計画」に向けて数十基の人工衛星を打ち上げることが明らかになりましたが、本日イーロン・マスク氏のTwitterにてアップデートがありました。
イーロン・マスク氏はTwitterでロケットのフェアリング部分に積載された通信衛星の写真を公開。その数はなんと60基。
First 60 @SpaceX Starlink satellites loaded into Falcon fairing. Tight fit. pic.twitter.com/gZq8gHg9uK
— Elon Musk (@elonmusk) May 12, 2019
なお、今回打ち上げられる衛星は商用版ではなくテスト用のものなのですが、SpaceX社内では「Starlink v0.9」と呼ばれており、レーザーによる衛星間の総合連携などはまだ組み込まれていないものの、SpaceX社COOのショットウェル氏が「最終的な設計に限りになく近い」という旨の発言もしているそうです。
According to President and COO Gwynne Shotwell, Starlink v0.9 satellites are extremely close to SpaceX’s true final design. However, they are still considered by SpaceX to be a “test batch” of satellites and do not have the optical (laser) interlinks that will be a critical part of Starlink’s unique constellation design.
TESLARATI - SpaceX CEO Elon Musk reveals radical Starlink redesign for 60-satellite launch
https://www.teslarati.com/spacex-starlink-satellites-tease-revolutionary-design/
Starlink衛星の構造にも注目が集まる
また、マスク氏が投稿した写真を見る限りでは15基の通信衛星を積み上げたスタックが4つ(4棟)あり、上から見ると「田」の字の様になるようにフェアリングに搭載されているように見受けられます。
ほぼ隙間なく積載されておりディスペンサー(定められたタイミングで定められた衛星だけを宇宙空間にデプロイする機構)がどの様な形状をしているのか想像できないのですが、上記でも引用したTESLARTIの記事に記載がありました。
It is flat-packed. No dispenser.
— Elon Musk (@elonmusk) May 12, 2019
このマスク氏の発言から推察すると、ディスペンサーがまるっきり無いことはあり得ないので、それぞれの衛星本体に連結機構/ロック機構があるのかも知れません。
さて、60基もの衛星を一度に打ち上げるなんて途方もない事のようにも聞こえますが、SpaceX社は2018年12月に64基の衛星を一度に打ち上げることに成功しています。(ペイロードの形状、重量、ミッション内容など様々な点で異なる点がありますので、単純比較はできませんが。)
なお、Starlink計画の今後の予定に関しては打ち上げ当日に追加発表がなされるようで、どの様な内容が発表されるのか楽しみです。
More details on day of launch, currently tracking to Wednesday
— Elon Musk (@elonmusk) May 12, 2019

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