効率化を進めるSpaceX
SpaceX社はFalcon 9の再利用性の向上に向けて様々な取り組みを行っていますが、着陸用の脚の収容に要する時間が劇的に短縮されたことが確認されたようです。これによりSpaceX社はロケットの改修から打ち上げ準備作業に要する時間を数日ほど短縮できると見られています。
着陸脚の収容効率化はFalcon 9 Block 5にてこれまでも試みられてきましたが、期待されているような成果が挙げられていませんでした。この記事によると、SpaceXは問題を解決し着陸脚の収容時間を劇的に改善したようです。
Flacon9はさらに機動力のあるロケットに
TESLARATIのフォトグラファーであるTom Cross氏のツイートによると「2つ目の脚の収容・ロックに15分しか掛からなかった」とのこと。4つ全ての脚の収容に掛かった合計時間は不明ですが、もし仮に1時間強しか掛からなかったとしたら驚異的です。
One of the biggest reusability improvements was fast leg stow. Version 1 sometimes took days.
— Elon Musk (@elonmusk) May 7, 2019
なお、着陸脚が折り畳まれる模様は以下のとおりです。(早送りされています。)
SpaceX has completed the first landing leg retraction, crews locked it in place and removed the cable.
— TomCross (@_TomCross_) May 7, 2019
This is one of the upgraded features on Falcon 9 Block 5, for rapid reusability.
Here’s a quick video of the lift. @Teslarati @SpaceX #Falcon9Block5 pic.twitter.com/59vhkcy02J
ロケット全体から見れば小さいようにも見える着陸脚ですが、重量は一脚あたり600kg, 長さは蝶番部分から脚の先端まで10mありますので、十分巨大な部品です。
イーロン・マスクの描く1日2度の打ち上げが現実に
イーロン・マスク氏は24時間で同じFalcon 9のブースターを二度宇宙に打ち上げることを目標に掲げています。これからもFalcon 9の進化に注目していきたいです。

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